情報過多の社会だから、心理学的思考が必要
仮に「絶対に稼げるノウハウ」があったとします。 このノウハウ、誰が実践しても、本当に稼げてしまう、魔法のノウハウなんです。
で、それを1500円の書籍にして、何も工夫しないまま販売すると、どうなると思いますか?
昔、私は、ノウハウの「質」こそが「真実」だと思っていたので、かつての私なら「それは売れる!」と断言していたことでしょう。
でも、今の私は「奇跡が起きない限り売れない」と断言します。
※)奇跡って、書店員さんが、売る工夫をしてくれたり、有名な人が「これは売れる」と言ってくれたり。
なぜ、このようなことが起きるのか、一言でいえば、「情報過多」です。
現代は、あまりに情報が多すぎるので、人は深く考えずに、つまり、「本当の質」を見ることが、極めて少ないためです。
どういうことか?
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人は間違えた推定をすることがある
たとえば、アイスクリームを買うときを考えてみてください。
「チョコ系が食べたいな。これ、チョコ系だから買おう。」
この程度しか考えないですよね。
まさか、近辺で買えるアイス全て、バニラの部分の乳成分の含有率(表示が適切かどうか)、味が好みかどうか、安全性など…イチイチ、調べてから買わないですよね。
コンビニで見かけたアイスの包材に、美味しそうなチョコの絵があったり、「カカオの成分をギュッと濃縮したチョコ」などのような魅力的なネーミングのアイスがあれば買うと思います。
で、そのアイスが、よほど美味しかったり、不味くなければ、アイスを食べた記憶でさえ残りません。
いや、美味しかったとしても、すぐに携帯メールとかで送らないと記憶の奥底に押し込められてしまいます。
つまり、包装材料に書かれていることだけ…たった、それだけで、「本質(アイスクリームの品質や安全性など)」を推定して、買っているわけです。
というのも、アイスクリーム、ニンジン、キャベツ、飲み物…人間社会では、いろんな商品を購入するので、一つ一つ、その「本質」を見ることができないためです。
だから、表面のほんの一部のことで、本質を推定しているのです。
で、稼げるノウハウ本も同じです。
世の中、色々な稼げるノウハウが出回っているので、それが本当に稼げるかどうかまで調べないんですよ。
だって、たかだか、1500円ですし。
だから、本のタイトル、表紙、帯など、感覚で「何か稼げそうだ」と思わせる本が売れるのです。
あとは、誰かから推薦してもらった本とかでしょうか。
多くの人は、そういう表面的なことを見て、本質を推定して、良さそうだということで、購入しているわけですね。
逆をいえば、本質が「絶対に稼げる本」であったとしても、表面が「稼げなさそう」であれば、情報過多な社会では売れないのです。
この推定がやっかいなんです。
あまりに情報が過多なので、どんなものでも、「推定」してしまっているので、どういう風に推定するのか、人の心理を知らないと、いろいろと損してしまうのです。
というわけで、このサイトでは、いろんな人の心理について解説しています。