スポンサード リンク


統計は、ごまかす手段として利用されることもある

93.75%の確率で『10万円』稼ぐ方法(マーチン・ゲールの法則)」という記事を書きました。
※)知らない人は、まずは記事を読んでください(かなり昔に書いた記事です)。

この記事に書いてあること、正しいように思えます。
だから、これを情報商材にして販売すると「真のノウハウが掲載されていた」と喜ぶ読者もでてくるのかもしれませんが……。

実は、この記事には一箇所、「ごまかし」があります。
それは、「確率2分の1」というところです。

確率2分の1というのは本当です。
しかし、確率とは、無限大、そうしたときになる数値なので(大数の法則)、ここに、ごまかしがあるのですね。
どういうことでしょうか。コインを投げて、裏がでるか表がでるかのケースで考えてみましょう。

スポンサード リンク


大数の法則

コインの「表(裏)」が出る確率は「2分の1」です。
では、たとえば、以下のとき、4回目には「裏」と「表」のどちらが出ると思いますか。

1回目:裏
2回目:裏
3回目:裏

ほとんどの人が「表」だと思うことでしょう。
しかし、実際は「表」「裏」のどちらかわかりません。
なぜなら、コインを投げた回数を「無限大」にしたとき、はじめて、「表(もしくは裏)」がでる確率が2分の1になるためです。
どういうことでしょうか。
たとえば、以下のようなものが真実なのです。
※)数値は適当です。

■コインを投げた数10回
・「表」が出た回数:2回
・「裏」が出た回数:8回
もありえますし、

・「表」が出た回数:9回
・「裏」が出た回数:1回
もありえます。

■コインを投げた数100回
・「表」が出た回数:64回
・「裏」が出た回数:36回
もありえますし、

・「表」が出た回数:41回
・「裏」が出た回数:59回
もありえます。

■コインを投げた数1万回
・「表」が出た回数:4万9千回
・「裏」が出た回数:5万1千回

コインを投げる回数が、無限大に近づけば近づくほど、「2分の1」に近づいていくのです。
だから、たった4回程度、コインを投げたところで、「表」「表」「表」だからといって、次に「裏」がくるとは限らないのです。
「表」か「裏」かランダムということになります。
こうやって、誤解してしまうことを、ギャンブラーの誤謬といいます。

これを知らないと、仮に「93.75%の確率で『10万円』稼ぐ方法(マーチン・ゲールの法則)」という情報商材があれば、痛い目にあいます。
このように、統計はうまく、だましの手段として利用されることがあります。いつか記事にします。
※)もっとも、わたしは理系出身とはいえ化学系ですので、統計にそれほど詳しくはないですが。

「ビジネス・ネットビジネスの光と闇」のトップページ