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セミナーの裏側〜セミナーを10倍楽しむ方法

マキャベリの君主論によると以下です。

<君主の軍備>
■他国の援軍は危険
敵国に攻められたとき、他国から援軍を呼んでも、これ幸いといわんばかりに、ついでに領土を乗っ取られる。

■傭兵はアテにならない
お金より命が大切。それは傭兵も同じ。敵国に攻められても、傭兵はロクに戦わない。仮に敵国を撃退するような有能な傭兵だと、自国を乗っ取られてしまう。

■だから、自国でしっかり軍備を整えよ

マキャベリの君主論を知った上で、セミナーに参加すると、またセミナーの違った側面が見ることができて面白いです。というわけで、今回は「セミナーの裏側〜セミナーを10倍楽しむ方法」です。

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セミナーの裏側

さて、セミナーを主催する人って、以下に分類できると思います。

<セミナーを開催する理由>
■何か高額なものを売りつけるため(大半)
※)熱心なファンを作って、ってところでしょうか。
■セミナー自体で、お金儲けしたいため(少数)
■気分転換、暇つぶし(かなりレアケース)←わたし(笑)
※)気分転換、暇つぶしだからといって、質が悪いわけではありません。

どういう目的であっても、「集客」がキモで、最も重要なのが「リピーター」を作ること。
そのために、セミナーをしている人たちって、色んな努力をしています。
その中で、流行しているんですかね。以下のような手法をよく見かけます。

(例)Aさんのセミナー
今回は、なんと、あのベストセラーの本の著者、Bさんをゲスト講師として呼んでいます。

ゲストを呼ぶことで、権威付けと集客の一挙両得を狙っているんでしょう。
どういうことか?

■権威付け:自分の顧客、見込み客に対するアピール
・Aさん:「私って、あのベストセラー作家のBさんを呼べるんだ。すごいでしょ!」
・Aさんの顧客、見込み客:「Aさんって、すごい人なんだ!」
※)参考:人は権威に弱い

■集客:自分の集客力に加えて、Bさんの集客力で客が集まる

もっというなら、セミナーの準備の「手間」も省けます。
だって、セミナーの時間の半分くらいをゲストが話すわけですから。
しかし、こうはうまくいかないのが世の常。
この手のセミナーに参加していると、マキャベリの君主論にあったことが起きているのを目にすることがあります。
どういうことか?

まずは、ゲスト講師を「他国の援軍」と置き換えてみましょう。

(例)Aさんのセミナー
今回は、なんと、あのベストセラーの本の著者、Bさんをゲスト講師として呼んでいます。

「Bさん=他軍の援軍」です。
他軍の軍事力を利用するのと同じく、Bさんの知名度、集客力を利用するわけですね。

<Aさんのセミナーの開催前>
・Aさんの心の中:知り合ったときから、Bさんに媚を売ってたからな。そのお陰で、集客、ウハウハでんがな。ついでに、Bさんの顧客をワシのものにしたるでぇ。

しかし、その目論見は消えてなくなります。

<Aさんのセミナー開催後>
・Aさんの顧客、見込み客:Bさん、やっぱ、オーラがあったね。Bさんのファンになっちゃったよ。もう、Bさんの格下のAさんのセミナーに参加しても意味ないよねー
・Bさんの顧客:Aさんって、Bさんの前説だった人だよね?

他国の援軍を頼っても、結局、自国が占領されてしまうのと同じです。
Bさんのように、(自分より)集客力、知名度、パワーがある人をゲスト講師にすると、集客できても、その人のファンを増やす結果になります。
実際、そういう現場を見たことがあります。

次は、ゲスト講師を「傭兵」と置き換えてみましょう。

(例)Aさんのセミナー
今回は、あのノウハウに精通しているCさんをゲスト講師として呼んでいます。乞うご期待!

「Cさん=傭兵」です。
Bさんにはとても及びませんが、御しやすいCさんをゲストにすることで、集客などに役立てようとしたわけですね。

<Aさんのセミナーの開催前>
・Aさんの心の中:自分より格が下の講師にしないと痛い目にあうぞ。権威付け、集客の力は弱くなるけど、そこそこのCさんを使い倒したるでぇー

しかし、その目論見は消えてなくなります。

<Aさんのセミナー開催直前>
・Aさん:Cさん経由の集客が全然、ダメでんがな!ワシの集客だけでんがな!

<Aさんのセミナー開催後>
・Aさんの顧客、見込み客:すごい、つまらないセミナーだったな。二度と参加しない。

傭兵を雇っても、戦争に負けるのと同じですね。
継続的な収入になるわけでもない、単発のゲスト講師のために、普通は、そんなに手間をかけないですし、集客もしないですよね。
ゲスト講師が手を抜いて、セミナーの質が落ちます。
そうすると、顧客や見込み客の心が離れていきます。
こちらも実際に現場を見たことがあります。

こうやって、他国の援軍を頼ったり、傭兵を雇っている人は、ジワジワ、衰退していくのではないでしょうか。
他人に頼るのではなく、自分のブランドを築くことが重要ってことですね。

……わたしは、ほとんどセミナーに参加しないのですが、それでも、君主が領土を奪い合っているがごとく、セミナー講師が顧客を奪い合っている場面などに出会いましたから、きっと、セミナーに参加していれば、そういう場面に遭遇できるはずです。
こういう目線で、セミナーを見てみると、また別の意味でセミナーを楽しめるのではないでしょうか。

ちなみに、どういう人をゲスト講師に呼べばいいのかというと、きっと「ノウハウはあるけど、セミナーで儲けようと思っていない人」「コントロールできる有能な人」「全く別分野の人」それに「プライベートでも付き合いがある人」じゃないですかね。実際、(聞いた話ですが)とある会社がサイバーエージェントの社長にセミナー講師を依頼したところ、質の高いセミナーで、しかも報酬も不要だったとか。
そういう人にセミナーをお願いしていると、顧客を奪われることなく、自分のブランドも上がるのでしょうね。

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