商業出版するための手段(事例集付き)
商業出版するには、どういう手段があるのでしょうか。
ここでは商業出版するための様々な手段を紹介しています。ついでに私の事例や他の著者から聞いた話も紹介しています。
※)ビジネス書、実用書、参考書などの話です。小説やエッセイは対象外です。
出版セミナー
出版セミナーで商業出版が決まるケースです。
※)出版セミナーとは、その名の通り、商業出版する方法を学ぶためのセミナーで、出版プロデューサーや作家などが主催しています。
ただ、出版セミナーのほとんどは、いくら参加しても出版が決まらないものばかりとも言われています(噂です)。参加しても絶対に出版が決まらない悪質な出版セミナーは、セミナーに編集者がいないことが多いので(悪質な出版セミナーはそもそも編集者とのコネがない人が主催していたりするためです)、編集者が参加していない出版セミナーは、参加を控えた方が無難でしょう。編集者が参加している出版セミナーだと、出版の可能性はあるのではないでしょうか(セミナーのコストに見合う効果があるかどうかはわかりませんが)。
<私の事例>
・著書の「眺めてわかる英語の本」は、ビジネス書の作家主催の出版セミナーで決まりました。
出版プロデューサー
出版プロデューサー(出版コーディネーター)を利用して出版を決めるケースです。
※)出版プロデューサーとは、数社から数十社の編集者とコネがあって(コネといっても編集者のメアドを知っているだけのものもあります)、出版企画を編集者に売り込んでくれる人たちのことです。
出版プロデューサーを利用すれば、一度に数社から十数社の出版社にアプローチできるので便利ですが、「完成度が高い出版企画」がないと、まず声がかからないでしょうし、費用がかかります。というわけで、一般的な出版プロデューサーの料金体系です。
1.出版企画を出版社に売り込む費用:5万円
2.出版が決まった後にかかる費用:著者印税の3割
1は、出版が決まらなくてもこの料金がかかるところが大半です。この料金がかからないところもありますが、売り込み方がメール送信だけということもあります。
2は大体、20〜30万円ほどの価格になります(例:1500円×6千部×3パーセント)。「単に編集者に出版企画を送信するだけで、これだけの料金がかかるのか」と思う人もいますし、「出版社への営業を代行してもらえるので仕方がない」と思う人もいます。
<私の事例>
・著書の「基本にカエル英語の本」は、企画のたまご屋さん経由で決まりました。
・著書の「マンガで学ぶ小学生英語ドリル」は、出版プロデューサーの樺木さん経由で決まりました。
出版企画を募集している出版社に応募
出版企画を公募している出版社もあります。例示すると以下の出版社です。
■あさ出版
http://www.asa21.com/kikaku.html
■彩図社
http://www.saiz.co.jp/saizhtml/manuscript.html
■こう書房
http://www.kou-shobo.co.jp/company/cc466.html
出版企画をつくって、メール送信などするだけです。簡単に応募できるので、その分、応募も多数あるそうです。その中で出版が決まるのは、ごく少数。だから、ここに応募して採用されなかったからといって出版を諦める必要はありません。
なお、検索エンジンで「出版企画+募集」などとキーワード検索すると、他にも出版企画を募集している出版社を見つけることができます。ただ、そういうところは、大抵、自費出版の出版社で、「出版企画の募集」のページは高額の自費出版させるための「釣り」のことが多いです。「自費出版」「共同出版」などと書かれているところは商業出版ではありませんので、注意しましょう。
<私の事例>
・著書の「繁盛ブログになれるSEO入門」は、ホームページより連絡しました。
※)今は募集していないようです。
出版コンテストに応募
小説家になるには、出版社が主催している賞で入賞するのが一般的だそうです。ビジネス書、実用書、参考書だと、そのような道はありませんでしたが、近年、ミリオンセラー新人賞なるものができました。新しい試みなので、そのうちなくなるかもしれませんし、上記の「出版企画を公募している出版社」とそれほど大きな差はないように思いますが、一応、紹介します(2012年時点の話です)。
■ジセダイ
http://ji-sedai.jp/school/application/
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編集者と知り合う
編集者と知り合いになれば、執筆依頼が来ることがあります。下記のような事例がありますので、自分の経歴や資格などを書いた名刺を作っておいて、編集者に渡すといいでしょう。
ちなみに、どこに行けば編集者と出会えるのかというと、出版記念パーティーです。出版記念パーティーでは、少なくとも著者の本を担当した編集者が参加しているためです。それ以外にも「編集者も参加している」出版セミナーに参加するのもいいでしょう。
<パーティーで会った著者の事例>
・経歴などを細かく書いた名刺を、出版記念パーティーにいた編集者に渡したら、後日、執筆依頼がきたそうです。
執筆依頼
ブログやメルマガを運営していると、執筆依頼がくることがあります。また、
「売れている著書」が最も有能な出版プロデューサーにも書きましたが、著書を書店で見かけた編集者が執筆依頼をしてくることもあります。
ただ、集客力があるブログやメルマガでないと執筆依頼がくることは稀ですし、著書も売れないとなかなか執筆依頼はきません。
<私の事例>
・著書の「人とお金が集まるブログつくりの秘伝書」は、私の運営するブログを見た編集者より執筆依頼がありました。
・「もう一度、中学英語」「ゼロから始める!大人のための中学英語」は、書店で著書の「基本にカエル英語の本」を見た編集者より執筆依頼がありました。
・著書の「あっという間にSEO対策」は、書店で著書の「繁盛ブログになれるSEO入門」を見た編集プロダクションより執筆依頼がありました。
前の担当編集者からの執筆依頼
著書の担当編集者より、執筆依頼があるケースです。詳しくは「売れている著書」が最も有能な出版プロデューサーに書いています。
<私の事例>
・著書の「もっと人とお金が集まるブログの秘伝書」「ネットで稼ぐ発想術」は、著書の「人とお金が集まるブログ作りの秘伝書」の担当編集者からの執筆依頼でした。
・著書の「あなたの文章がみるみるわかるようになる本」は、著書の「もう一度、中学英語」の担当編集者からの執筆依頼でした。
前の著書の担当編集者に提案
先ほどとは逆に、担当編集者に出版企画を提案するケースです。前作が売れていれば、話を聞いてもらえる可能性は高くなります。
<私の事例>
・「時給106万円!ネットで儲ける3つの戦略」「1分間シンプル手帳術」は、担当編集者に提案しました。
人脈
「1分間シンプル手帳術」の著者である「清宮まさよし」さんとは飲み友達です。つまり、清宮さんの立場から考えれば、人脈で出版できたことになります。このように出版業界と関係のある人間と知り合いだと、出版するチャンスがあるかもしれません。
ただ、それほど親しくもない間柄の人から、いきなり「あなたの仕事の大切な取引相手を紹介してほしい」といわれると、嫌な気持ちになるのと同じで、それほど親しくもない間柄なのに、いきなり「本を出させてくれ!」「本を出す方法を教えてくれ!」などと言われると、嫌な気持ちになります。自分がされて嫌なことは他人にしないようにしましょう。