電子書籍を作成して、KDPで販売するまでの流れ
2014年11月時点の電子書籍を作成して、KDPで販売するまでの流れです。
KDPで電子書籍を販売するまでの流れは、さまざまなサイトで紹介されていますが、中には情報が古く一部の手順が間違っていることがあります。
だから、このページを作成した次第です。
同様の理由で、(あなたがこのページを見ているのが)2014年よりもかなり先の場合は、このページにある情報は古くなっている可能性があります。あらかじめご了承ください。くどいようですが、2014年11月時点の話です。
ちなみに、このページを見ると「こんなにすべきことがあるのか…」とウッとくると思いますし、わたしもウッときましたが、実際にしてみると、そんなに大変ではありませんでした。
※もっとも大変なのは、原稿の執筆です。
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効率よくKDPで出版するには?
電子書籍を作成して、KDPで電子書籍を販売するまでの流れは下記に書いています。
ただ、下記の手順に従って一つずつしていると、効率が悪いとわたしは感じました。
・フリーソフトをいくつか入れる必要がある → あらかじめ一気にインストールしておいた方がいいんじゃね?
・米国における源泉徴収税の免除手続き → 時間がかかるので、あらかじめやっておく方がいいんじゃね?
・KDPの支払い情報の入力 → 時間がかかるので、あらかじめやっておく方がいいんじゃね?
というわけで、効率よく出版するために、事前につぎのことをやっておくといいでしょう。
<フリーソフトをインストールしておく>
・Adobe Illustratorなどの有償ソフトを持っていない場合は「Inkscape」をインストールしておく(無料)。
※つぎのページを見てインストールだけしておくといいでしょう。
http://kcszk.com/blog/archives/4142
・photoshopなどの有償ソフトを持っていない場合は、「GIMP」をインストールしておく(無料)
・TeraPad(http://www.vector.co.jp/soft/win95/writing/se104390.html)をインストールしておく(無料)。
・Kindle プレビュー ツール(https://kdp.amazon.co.jp/help?topicId=A3IWA2TQYMZ5J6)をインストールしておく(無料)
<米国における源泉徴収税の免除手続きをやっておく>
具体的な方法は、下記にある「米国における源泉徴収税の免除手続き」のところを参照してください。この手続きは、はやくて数日、遅ければもっと時間がかかるそうなので、事前にしておいた方がいいです。
<KDPでアカウントをつくり、支払い情報を入力する>
米国における源泉徴収税の免除手続きをすると「EIN」番号を入手できます。これがないと支払い情報を完成させることができませんので、先に米国における源泉徴収税の免除手続きをしてください。
※正確にいえば、支払い情報は登録できますが、アメリカでの税金がかかってしまいます(アメリカと日本で二重課税されてしまいます)。ストレートにいえば、報酬が30パーセントなくなってしまいます。
※後日、EINを取得して再登録すればいいのでは、と思い(つまり「EINなしでKDPの支払い情報を入力→EIN取得→支払い情報を再登録」の流れでもいいのでは、と思い)、検索して調べましたが、それについて言及しているサイトを見つけられなかったので、わたしは、無難に「EIN取得→KDPの支払い情報を入力」にしました。
フリーソフトの「Inkscape」で表紙をつくる
まずは「表紙」をつくりましょう。
表紙は「Inkscape」というフリーソフトを使えば、簡単につくることができます。
具体的にどのようにつくればいいのかは、つぎのページが秀逸です。
Inkscapeがはじめての人に向けて、インストール方法から、簡単な表紙の作り方まで掲載されています。
http://kcszk.com/blog/archives/4142
ちなみに、5分くらいでつくった表紙です。
紙の本だと凝ったデザインにしないといけないと思いますが、電子書籍だとそれほど表紙は大きくならないので、素人っぽくても多少は誤魔化せると思います。
作成した表紙のファイル形式をjpgに変える
KDPでは表紙のファイル形式はjpgのため、作成した表紙のファイル形式をjpgに変えます。
この際、ファイル名は「cover」としてください。
ちなみに、わたしはphotshopを持っているのでそれで変換しましたが、なければ「GIMP」というフリーソフトがいいようです。
原稿を執筆する
原稿を執筆する際、まず「横書き」か「縦書き」かを決めます。
しかし、現時点では、縦書きは経験がないので、ここでは横書きを前提とします。
さて、本文ですが、wordなどで書くこともできますが、テキストファイルで書くと、あとあと楽です。
というわけで、テキストエディタで原稿を書いていきましょう。
具体的には、メモ帳で書いていけばいいのですが、フリーソフトの「TeraPad」を使うことをお勧めします。高機能、高性能のテキストエディタですから。
なお、テキストにて原稿を書いていく際、注意すべきことが1つあります。
それは、あらかじめ、「でんでんコンバーター(http://conv.denshochan.com/)」のページを見て、たとえば「見出しにはどういうマークを入れればいか」などをチェックしておいた方がいいということです。
この後、テキストを「でんでんコンバーター」でepubにしますが、その際、テキストの原稿にマークを入れていきます。
だから、最初からマークを入れておくと後々楽なのです。
<でんでんコンバーターでの原稿例>
# ブラックすぎる出版とは? # → 見出しは「#」というマークではさみます。
商業出版は簡単ではないといわれていますが、本当にそうでしょうか。 → 本文
でんでんエディタで表示を確認する
テキストで原稿を作成した後、「マーク」を入れていきます。すでにマークを入れている場合、マークを入れた後は、「でんでんエディタ(http://edit.denshochan.com/)」で、どのように表示されるのか確認しましょう。
意図したとおりに表示されなければ、原稿を改善しましょう。
でんでんコンバーターで電子書籍(epub)を作成する
「でんでんコンバーター(http://conv.denshochan.com/)」で、電子書籍を作成します。
必要なものは「表紙」と「原稿」です。
※表紙:先ほど作成したものです。「cover」という名称がついているjpgファイルです。
※原稿:先ほど、でんでんエディタで表示を確認したテキストファイルです。
Kindle プレビュー ツールで「.mobi」のファイル形式に変換する
Kindle プレビュー ツール(https://kdp.amazon.co.jp/help?topicId=A3IWA2TQYMZ5J6)というフリーソフトをインストールします。
これで、でんでんコンバーターで作成した電子書籍を「.mobi」というファイル形式に変換します。
これで電子書籍は完成です。
ちなみに、ここでひっかかるかもしれないポイントは、つぎのページに、うまくまとまっています。
http://blog.sixapart.jp/2013-05/KDP-troubles.html
米国における源泉徴収税の免除手続き
米国における源泉徴収税の免除手続きをします。
これは何の手続きかというと、手続きせずにKDPにて電子書籍出せば、アメリカと日本で二重課税されてしまうので、アメリカで課税されないようにするための手続きです。
つまり、この手続きをしないと、アメリカで課税されてしまい、報酬が30パーセント分、少なくなってしまうのですね(アメリカの源泉徴収は30パーセント)。
その方法は「電話」と「fax」の2つあります。
電話すれば一発だそうですが時差がありますし、イチイチ、住所などを言わないといけないようなので、faxをお勧めします。
具体的な方法は、「書類を書く」「アメリカにfaxする」「faxが送られてくる」だけです。
<書類>
どういう書類をfaxすればいいのかは、つぎのページがわかりやすいです。PDFリーダーがパソコンにインストールされていれば、PDFにそのまま情報を書き込むことができます。あとはそれを印刷して、サインして日付を入れるだけです。
http://ama.hatenablog.jp/entry/2013/12/07/075605
なお、プリンターがない場合は、ネットプリント(http://www.printing.ne.jp/)を利用するといいでしょう。セブンイレブンで印刷できます。
<faxの送信>
faxの番号に注意してください。
KDPにて出版する方法が書かれているページで、かつ、2013年よりも古いページの中には、faxの番号が間違えているものもあります。
<faxを持っていない場合(送信)>
faxを持っていない場合、コンビニから送信すればいいですが、送信先が海外のため、セブンイレブンではできません。ローソン、サークルK、サンクス、スリーエフ、デイリーヤマザキ、ファミリーマート、ミニストップでできます。
<faxの受信>
faxの受信は、わたしは知り合いにお願いしましたが、どうやらクロネコfaxを使えば送信だけではなく、受信もできるようです(私は利用していないので受信できくても責任はとれません。ただ、検索すると、クロネコfaxは海外からのfax受信もできるようです)。
ちなみに、海外faxの送受信は、つぎのページがうまくまとまっています。
http://callingcards.blog31.fc2.com/blog-entry-313.html
なお、アメリカから送信されてきたfaxには「EIN」の番号があります。これを後で使います(これを取得するためにfaxしたわけです)。
KDPのアカウントをつくって支払い情報を入力する
KDP(https://kdp.amazon.co.jp/)でアカウントを作ります。
支払い情報を入力しないと出版できないので、先に支払い情報を入力します。
ここで、先ほどの「EIN」の番号を使います。
ちなみに、KDPにて出版する方法を書いたページで、2013年よりも古いものの中には、この手続きを「郵送して手続する」と書いてありますが、それは間違いです。2014年11月時点ではオンラインで手続きします。
KDPで電子書籍を登録する
Kindle プレビュー ツールで作成した電子書籍を、KDPに登録します。
ちなみに、でんでんコンバーターで作成した電子書籍には「表紙」が含まれていますが、KDPで電子書籍を登録する際、電子書籍とは別に表紙をアップロードするように要求されます。
ここは気にせず、表紙をアップロードしてもいいようです。