商業出版の条件次第では印税や原稿料の全額貰えない
商業出版には「印税」「原稿買取」の2種類がありました。
※)商業出版では、どのくらい印税が貰えるのか?
※)商業出版には、原稿の買取もある
ただ、出版の条件で、印税や原稿料の全額が貰えないことも多々あります。
どのような場合、100パーセントの収入が得られないのでしょうか。
出版プロデューサーを経由するケース
出版プロデューサー(出版コーディネーター)を通して出版すると、印税の3割は出版プロデューサーの収入になります。ほとんどの出版プロデューサーは、知り合いの編集者に出版企画を渡すだけですので、これが高く感じるか、安く感じるかは、人それぞれだと思います。自力で編集者の知り合いをつくるには、多大な労力とコストがかかりますしね。
ちなみに、「3割」という数値は出版プロデューサーによって定義が異なりますので、注意が必要です。たとえば、「発行部数、印税10パーセントに対しての3割」の出版プロデューサーの場合、出版社とどのような契約になったとしても、出版プロデューサーの取り分は発行部数に対して、3パーセントになります。たとえば、本の価格1000円、初版部数5千部、発行部数の8パーセントの場合、以下になります。
・著者の取り分:1000円×5千部×5パーセント=25万円
・出版プロデューサーの取り分:1000円×5千部×3パーセント=15万円
※)「3割」だと、8パーセントに対して3割(すなわち、2.4パーセント)と思うかもしれませんが、3パーセントを要求する出版プロデューサーもいます。
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買取や印税の引き下げ
商業出版するために、著者側から、以下のような「条件」を提示することがあります(逆をいえば、条件を提示しないと商業出版できない著者ということでもありますが)。
1.1000部買取
2.印税の引き下げ
1ですが、1000部の買取だと、定価1300円の本だと130万円になります。たとえ、印税が入ったとしても赤字になることは間違いありません。セミナーで自著を配っている講師は買取しているのかもしれませんね。
2ですが、編集者に「印税は不要だから本を出させて欲しい」と交渉する人もいます。この場合、当然、印税は入ってきません。